もうずっと前に”映画『ミッドナイトスワン』925秒（15分25秒）予告映像”を見てから、絶対に見ると決めていた作品。ようやくレンタル開始したので奥さんと一緒に観ました。そのへんのＣＭとかドラマとかでも普通に泣きますので、この映画が「泣けた！」とかは置いておいて。視聴後、心臓をギュッと押し付けられたような、快不快でもなく、ハッピーエンドでもバッドエンドでもなく、愛おしさでも嫌悪感でもない、得も言われぬ感情になったのは久しぶりで、待ちに待った映画を見終わって、喪失感に襲われるのも久しぶりの体験でした。

なにより、物語のヒロインの１人である、一果役の服部樹咲さんのバレエのシーンが渋谷慶一郎氏のピアノ音楽と重なり本当に美しい。もっとこうだったらとか、ハッピーエンドだったら・・・とか思うこともありますが、この結末を受け入れるしかないという、現実を受け止めきれない葛藤が心を揺さぶるのかもしれません。このような境遇よりももっと辛い現実を生きている人もいれば、映画のような状況はそうそう重ならないのかも知れません。ひとつの作品としての映画、一言で「美しい映画」と言い切ることは出来ないけど、観てよかったし、心に残り続ける映画になると思いました。





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