神聖かまってちゃん|2008年結成。YouTubeやニコニコ動画への自作PVの投稿、ニコニコ生放送やTwitCastingでの定期的な配信をしながら活動している。ネット上の活動から有名になり、メジャーレーベルへの移籍、テレビ出演など活動の幅を広げた。略称は『かまってちゃん』、『SKC』などがよく用いられる。
33才の夏休み。22才の夏休みから始まった「夏休みシリーズ」の最新。
22才の夏休み→23歳の夏休み→26才の夏休みを経て今回の33才の夏休み。
もう10年の歳月が流れていることにびっくりする。
よく聞いていた23才の夏休みのフレーズの中に、「そして33才さ」というものがあるが、それが現実になった現在の状況を表現したロックチューン。
音源とともに流れる動画の内容は、少女が、拾ったMDプレイヤーを聴いて神聖かまってちゃんの楽曲と出会うというもの。同じく申請かまってちゃんの代表的な歌の中で、「ロックンロールは鳴りやまない」というものがあるが、その歌詞の中で、「MD取っても、イヤホン取ってもなんでだ全然鳴り止まねぇっ」と、ビートルズやセックスピストルズを聴いて音楽に目覚めた過去とのリンクがなされている。また、動画内での少女がいじめを受けている情景は、ボーカル「の子」自身との過去につなげているのか。
神聖かまってちゃんが注目されはじめた当時も、はじめて動画を見た人たちは、何だこりゃと思う人とすげえ!と思う人と9:1くらいの割合で、よくわかんないって思う人たちが大多数だったと思うが、10年経った今でもその比率は変わるばかりか外界との溝を深めていく一方だろう。それくらいPOPには染まらないのだ。
一方で、川本真琴をボーカルに迎え、MVにはモーニング娘。のOG新垣里沙とのコラボレーションで話題となった「フロントメモリー」は、神聖かまってちゃんの楽曲の中ではPOPな部類に入るのではないだろうか、川本真琴と言えば、私が中学生の頃に突如として現れた天才であり、スッと現れスッと消えた。タイガーフェイクファー名義で音楽活動を続けていたのは知っていたが、TVなどのメディアに露出することはほとんどなくなっていた川本真琴の声が、多くの人に届けられるというのはすごく嬉しく思ったものだ。
そして今年の2018年5月25日。
映画「恋は雨上がりのように」の主題歌として起用
冴えないファミレス店長に片思いした女子高生の恋の行方を描き、テレビアニメ化もされた眉月じゅん原作の同名コミックを、「渇き。」の小松菜奈と「アイアムアヒーロー」の大泉洋共演で実写映画化。怪我で陸上の夢を絶たれた高校2年生の橘あきらは、偶然入ったファミレスの店長・近藤正己の優しさに触れたことをきっかけに、その店でアルバイトをはじめる。45歳の近藤はあきらより28歳も年上で子持ちのバツイチだったが、あきらは密かに近藤への恋心を募らせていく。ついに思いを抑えきれなくなったあきらは告白するが、近藤は彼女の真っ直ぐな気持ちを受け止めることができず……。「帝一の國」「世界から猫が消えたなら」の永井聡が監督を務める。
私の特技として、映画の短い宣伝動画だけで泣ける、というものがあるが、この「恋は雨上がりのように」はキャストの人選や、カメラワークも秀逸で、思い出しただけでも泣けてしまいます。まだ公開はされているのでぜひ見に行きたい映画ではありますが、こどもがまだ小さいので映画館はアンパンマンやしまじろうなどの騒げる系以外は出禁です。DVD化されるのを心待ちにしています。